序文考える
見出し①
2023年6月1日、この日わたしは「大きな胸を小さく見せるブラ」を捨てた。
Fカップだった。
新たに迎えた「自胸で谷間ブラ」は嘘偽りなくこの小胸で谷間を作った。
別に谷間がほしかった訳ではない。
未来のわたしのために補正下着がほしかったのだ。
ちなみに今はCカップ。
趣味はダイエットである。
人生で最も太っていた時期は10年ほど前。
最後の20代という意識すら無く、ひたすら仕事に没頭していた。
同僚にドラえもんと言われても気にならなかった。
そんなわたしは美容師である。
朝8時から終電まで。
大好きな仕事を頑張るために、同年代女子の3倍は食べた。
カレーじゃなくても飲み物で、牛丼だって5分で飲んだ。
早食いは美容師の悪しき習性、、、
78キロのわたしでも、毎日指名で予約が埋まった。
お客様には感謝しかない。
わたしは昔から太っていた。
小学6年生で60キロに達し、中学時代はバスケで52キロまで痩せ、高校受験で62キロに戻り、また部活で痩せ、引退してまた太った。
増量と減量、間に筋肉を挟んだミルフィーユ構造デブが完成した。
この構造は非常に痩せづらい。
そして巨大化しやすい。
職人気質のわたしは、美容師なのに美と健康から遠ざかる自分に気づけなかった。
炭水化物という名の糖質を噛まずに飲み込み、胃が宇宙化していく悪循環。
興味は自分よりアミノエチルジスルフィドケラチンや頭蓋骨に向いていた。
得意な施術は縮毛矯正とヘッドスパ。
仕事はとても充実していた。
気づいたら8ヶ月生理が来ていなかった。
あまりにも自分を大切にしていない当時の自分には呆れ果てるが、そういえば来ていなかった。
妊娠した?いや、相手がいない。
ふっくらしたお腹で育まれたものは、新たな生命ではなく脂肪だった。
ふざけている場合ではなく、婦人科を受診した。
多嚢胞性卵巣症候群だった。
それよりも医師に心配されたのは血圧だった。
なんと190近かった。
内科の受診を勧められ、人生で初めて病院をはしごした。
内科で血圧が高い旨を伝え、勧められるがままに採血もした。
血管が探しづらいらしく、昔から採血は恐怖だった。
植え付けられた恐怖に、血圧も200近くまで上昇した。
座った状態では血がとれず、水をいただき横になってやっと採血ができた。
10年後、探しづらかった血管の正体は太くて良い血管だったことが判明した。
ただ脂肪に埋まっていただけだった。
3ヶ月が経過し、毎日同じ時間に降圧剤を飲むことも2週間ごとに病院を受診することも、
仕事ファーストのわたしにはストレスになっていた。
帰りの電車でGoogle先生に解決策を求めた。
「高血圧 薬 やめたい」
アホな検索ワードにも、Google先生は的確なアドバイスをくれる。
もしかして、わたしって太ってる?
Amazonで体重計をポチり、翌日衝撃を受けるのだった。
65キロくらいだと思っていた体重は、どうやら78キロだったようで、、、
28%くらいだと思っていた体脂肪率は、どうやら38%だったようで、、、
割と動じない性格のわたしが久しぶりに動揺した。
心臓をバクバクさせながら、やっとデブを自覚したのだった。
わたしはとても人と環境に恵まれている。
職場に予防医学を取り入れることになった。
薬剤師で予防医学士の先生にダイエットの相談ができた。
言われたことを守れるわたしは、スペシャルなビタミン剤を1日5回、プロテインを毎食前に1日3回、1回30g摂取した。
糖質と脂質に依存していたわたしには効果覿面で、
ただ飲んでいるだけで1ヶ月で5キロ痩せた。
楽しくなって、痩せるメカニズムが知りたくなった。
こうして分子栄養学と出会ったのだった。
職人気質のわたしは分子栄養学にのめり込んだ。
商材の成分表示は隅々まで見るのに、食品の成分表示は見てこなかったことに気づいた。
ただ何となく食べていたコンビニの菓子パン・サンドイッチ・パスタ・プリン・アイス・シュークリーム・ドーナツ、、、
残念ながら全部糖質と油のかたまりだった。
身体に必要な栄養素は全く足りず、糖質と油とカロリーは過剰に摂取していた。
同年代女子の3倍食べても、身体は栄養失調に陥っていた。
砂糖中毒にもなっていて、やたらと甘いものが食べたい。
肉体労働だから、暑いから、筋肉質だから、中学高校でバスケやってたから、ミーティングで頭使ったから、伊達ちゃんがカロリーゼロって言ったから、、、
次から次へと湧いてくる言い訳と共に、宇宙胃袋へ糖質と油を放り込む。
わたしがデブな原因がすぐに理解できた。
もうデブるのやめる!!!
正しい知識と狂った探究心により、
現在50キロ、体脂肪率は21%。
降圧剤も不要である。
これ以上痩せなくても良いのだが、筋肉量を落とさず体脂肪だけ落とす実験が楽しくなってしまっている。
現在はケトジェニックダイエット中である。
10人いれば10通りの体質があり、効果的な食材や方法も違う。
わたしの知識と経験が、どなたかのお役に立てれば嬉しいとブログを始めることにする。
12月で39歳。
美容師を引退するまで運動する余裕はない。
常にベストなパフォーマンスが発揮できるよう、自身を自在にコントロールしていきたい。
わたしの身体よ、今までごめん。この先ずっと大切にする!
もう二度とデブらないと未来の自分と約束する。
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